2008年02月01日

論理的思考を超える思考法-書評-なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?(前編)


今回は書いているうちに長文になってしまったので、今日、明日と2回にわけてご紹介します。

日本には、「風が吹けば桶屋が儲かる」、「因果応報」など、目の前のことだけでなく物事のつながりを考える習慣が古くからあります。本書ではこのように「つながり」を意識する思考法が紹介されています。その名もシステム思考。システム思考とは、問題を構造的に考えて解決策をアプローチしようとするものです。要は全体像を把握して、ツボとなっているとこを押さえる、という「Doing with more less」の精神でモノゴトを考えようというものです。いかにして急所を押さえるか。本書はそのシステム思考の入門書的位置づけ。ぼくは、このシステム思考が21世紀の思考ツールになっていくのではないかと思っています。

■なぜ論理的思考を超えるのか?

論理的思考の問題点をこの文章に集約されています。
なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?:P.28
六人の人が一つのルービックキューブに向かって、それぞれ自分の目の前の一面をきれいに合わせようとしている様子を想像してみてください。自分の目の前を合わせようとキューブを動かすと、その動きは他の人の面に影響を与えます。これではいつまでたっても、六つの面がきれいにそろうことはないでしょう。
このように各人や各部門がいくら「個別最適化」をはかっても、それは全体の問題を解決に繋がらないことが論理的思考の問題点です。その原因は論理的思考の要素還元主義にあります。たとえば「会社の利益をあげる」という課題に対して、「利益とは売上を増やすか、コストをさげればよい」という要素をわけます。ます。そして、「売上は価格と数量の掛け算である」または「コストは固定費と変動費を足したものだ」というように、次々と要素を細分化して分析していきます。最終的に細分化された各要素について解決策を考えていきます。この方法がよく言われるロジックツリーの使用法です。

このように問題を分析していくのですが、ここでひとつある問題が発覚します。それは「つながり」がすっぽり抜け落ちてしまっていること。たとえば、売上を上げるために価格を上げれば、販売数量が下がることは明白です。このように簡単な例だと「つながり」も明白ですが、実際の問題はより複雑なので、ある行動が違う要素に影響を与えているかさえもわかりません。

従来は、このような状態をさけるために、リーダーシップのある人に情報をあつめ、その人に全体像を把握してもらいトップダウンで組織を運営していくといのが主流でした。しかし、良くも悪くもフラット革命。インターネットの登場によって世界中との「つながり」はますます強くなってきました。

■システム思考を支えるツール-時系列変化パターングラフ

このシステム思考というのは、50年代にMIT(マサチューセッツ工科大学)で確立され、GE(ゼネラルエレクトリック)・GM(ゼネラルモーターズ)・デュポン・マスターカードなど実践されてきました。もともとは工学の分野で使われていた思考ツールなので、はっきり言って結構難しい。

そこで、本書では初学者でも簡単にシステム思考を使いこなすために2つのツールが紹介されています。1つは、「時系列変化パターングラフ」と「ループ図」。なんだか難しそうな名前です。けど大丈夫です。本日は時系列変化パターングラフだけ解説します。2つ目のループ図はについては、明日詳しく紹介します。これ書いてたので長文になってしまいました。

時系列変化パターングラフ。これ、名前は難しいですが、書けば簡単。しかも強力です。さあ、紙とペンを用意してやってみよう。このグラフを書けば、何をどう変化させればいいのかはっきりとみることができるようになります。必要なものは「変化させたい対象」「時間軸」「望む変化の方向と程度」だけ。

まず、自分が変化させたい対象を縦軸に、時間の流れをを横軸にとったグラフを書きます。このとき横軸を大きくとることがポイントです。難しいこといってますが、ようは自分が改善したい「何か」です。給料アップでも夫婦の絆でも何でも良いのです。ここで注意してほしいことがひとつあります。それは改善したい「何か」を名詞で考えること。例えば給料アップがしたいなら縦軸には収入と書きます。夫婦での絆を強くすること目的だったら「妻からの愛」などと書きます。

そして、グラフの横軸の真ん中を現在として、過去から現在までの流れと、現在から予測しできる未来への流れを書き込んでやります。よくテレビでやってる「私の人生をグラフで表してみました」みたいな感じで書いてください。愛が多かった時期もあれば、急降下し始めたこともあるはずです。

次にその縦軸が理想を書き込みます。どのように変化すれば、ハッピーなれるのかをグラフに書きます。これを書くだけで、あなたが望むものどう変化させたらいいのかはっきりと目に見える形で表すことができました。
グラフ.jpg
写りがよくないですが、こんな感じです。

このように対象を変化させるには、どんな要素を変化させたらいいのか、ということを次のループ図を使って考えていくのです。その方法は明日、ご紹介いたします。

続き:論理的思考を超える思考法-書評-なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?(後編)

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posted by tadaken3 at 22:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 使える思考術
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